事例紹介:間仕切りパーテーションで柔軟な防音対策
あえて、機械を囲まない
柔軟な防音対策を、間仕切りパーテーションで
「脱着型」とは、お客様自身で分解や組み立てが行えるタイプの防音ボックス。
防音設備は、ボックスタイプだけとは限りません。
ある一定方向のみ音の反響を遮りたい場合には、間仕切りパネルも選択肢の一つ。
今回は、間仕切り型防音パーテーションの導入事例をご紹介します。
作業員をピンポイントで騒音から守るために
この工場では、100デシベルを超えるほどの
大きな騒音を出す機械が日常的に稼働していました。
しかも、そこから2.5mほどの至近距離で、作業員の方々が作業をされています。
この方たちを守るための防音設備が、今回のご依頼内容です。
作業員がいる一定方向にのみ、音の反響を遮りたいこと。
また、機械はメンテナンスや点検の頻度が高く、ボックスで全体を覆うことは
避けたいことから、間仕切り型の防音パネルを選択しました。
[こんな場合におすすめ]
- ある一定方向のみ音の反響を遮りたい
- 機会に配線・配管が多く、ボックスで囲いにくい
- 機械の計器などを常に確認したい
工場内の動線を考えれば、パネルは柔軟に取り外しや持ち運びできる方が便利です。
しかし、取り付け・取り外しを繰り返すとパネルは破損しやすく、
外したパネルをどこに置いておくかという新たな問題も……。
こうした問題も、この可動式の間仕切りパーテーションなら、すべて解決できます。
パネルは上部のレールから吊り下げられており、左右にスライドする可動式。
さらにメーンの長いレールから、直角に折れる形で短いレールを数本設置。
ここにパネル1枚1枚を、吊り下げたままコンパクトに収納できるよう工夫しました。
これなら、パーテーションとして利用しない時のパネルの置き場にも困りません。
パネルは、防音性能に優れたプラスチック素材。
軽い素材だからこそ、実現できたアイデアです。
「SAINT」+消音材の合わせ技で、防音効果アップ
パネルには、高い防音性能を持つプラスチック素材「SAINT(セイント)」を使用。
音を遮るだけでなく、素材そのものに「吸音」効果があるため、
今回のようなパーテーションとして利用しても、ある一定の効果が得られるのです。
さらにこのケースでは「SAINT」に別の消音材を重ねることで、
より一層高い防音効果を引き出しています。
「SAINT」のみのパネルより、おそらく5〜10デシベルほど
防音効果が高まっていると言えるでしょう。
防音効果のイメージ
「SAINT」のみの場合:約200デジベル→約85デジベルに
「SAINT」+消音材の場合:約200デジベル→約75〜80デジベルに
※特殊防音素材「SAINT」のみと、「SAINT」に消音材を付加した場合の防音効果(数値はイメージ)
この素材はダイワ工業のオリジナルとして現在も改良中。
もっと扱いやすく、高い効果が持続する一体型パネルへ、
研究と工夫を重ねて、さらにブラッシュアップしていきます。
防音パーテーションとして使用時。パネルは全部で5枚、右の1枚はL字に折れて側面に
メーンのレールと接続した短いレールにパネル1枚1枚を収納できる
パネル裏、グレーの薄いクッション性のものが消音材
鉄骨建築で
快適な社内環境を創造する
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